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  • 白めがね大津尚之の書くby佐世保 Vol.9


     14年前の4月。

    大きな期待と大きな期待を抱き、僕は広島から京都にやってきた。

    今日から僕も大学生。

    念願の一人暮らし。

    念願の共学。

     

    漫才をしているわけではないのに、「なんでやねん。」という

    言葉が日常的に飛び交っている。

    これが大学、これが関西かと衝撃を受けた。

     

    いつの時代もどこの国でも美男美女はいるわけで、

    そういう人たちは初対面だというのに直ぐに意気投合し

    ループを形成する。

     

    なんとしてもその輪の中に入らないと、僕の大学生活は

    終わってしまう。

    大丈夫。

    髪の毛も染めたし、ピアスも開けた。

    よく分からないけど香水も付けてみた。

    大丈夫大丈夫。

    おばあちゃんは僕のことをカッコいいと言ってくれてるじゃないか。

     

    まずは最初の1週間で女の子と仲良くなり、

    電話やメールを繰り返す。

    5月のゴールデンウイークは帰省するから

    広島のお土産を買って帰ろう。

    京都には祇園祭りという有名なお祭りがあるから、

    それに浴衣で参加をし、

    期末のテストは二人で勉強。

    免許も取ったから夏休みはレンタカーを借りて海に行き、

    秋は紅葉を見て、冬はボード。

    日本の四季を満喫しながら、あっという間に大学生活は過ぎて行く。

    完璧な4年間。

     

    そんな青写真を描いていた。

     

    が、失敗した。

    僕の高校は男子校だった。

    だから女子への接し方が分からないのだ。

    目の前でハンカチでも落としてくれたら会話をする

    きっかけになるんだろうけど、

    いつまで経ってもチリ紙一つ落ちてくる気配はない。

     

    じゃあ、イケメンを友達にして合コンでもなんでも

    開いてもらえば良いじゃないか、という話なんだけど、

    イケメンが僕なんかを相手にするわけがないという

    勝手な思い込みが邪魔をして声をかけることが出来ない。

     

    結局、帰省をしてお土産を買うこともなく、祇園祭りに

    行くこともなく

    一人で黙々とテスト勉強をし前期を終えようとしていた。

     

    チャンスというものはいつも突然訪れるものである。

     

    クラスのイケてるグループの代表が夏休みの前に

    前期お疲れ様会をやろうと提案したのだ。

    部活くらいしかすることのなかった僕は当然参加。

     

    びっくりするくらい特筆すべき出来事がないまま

    バーベキューが終了。

     

    そのまま何名かで二次会のカラオケへ。

    その中に当時僕が思いを寄せていた女の子もいた。

     

    何かアピールするポイントはないかと、テストでも

    使ったことがないほど速さで脳みそを回転

    させてみるものの、最初から容量の少ない僕の

    脳みそではどれだけ考えたところで良い案は出てこなかった。

     

    するとここでイケメン美男子から神のお告げが。

     

    「おい、広島(当時クラスメイトから呼ばれていたあだ名)

     DA PUMPif...歌うから一緒に歌おうぜ。

     お前、放送部だから早口言葉得意だろ、

    ラップはお前に任せたから。」

     

    放送部に入ってよかった。

    何故だか分からないけどバーベキューで早口言葉を

    披露して良かった。

     

    黄色い声援をBGMに曲が始まった。

    才色兼備とはよく言ったもので、イケメンボーイは歌も

    上手かった。

    背が高くて顔も良い、歌も上手いし、性格も素敵。

    きっと彼は僕が思い描いていた理想の四年間を過ごすのだろう。

     

    しかし、僕とて諦めたわけじゃない。

    このチャンスをものにするんだ。

    祇園祭りはもう終わっちゃったけど、来年だって行ける

    じゃないか。

     

    イケメンが僕をチラッと見る。

     

    オーケー、ブラザー。

    分かってるって。

    お前からのバトンはオレがきっちり受け取ったけぇの。

     

    もしも君がひとりなら 迷わず飛んでいくさ

    (俺の行く末密かに暗示する人Honey!)

     

    カッコの中が僕のパート部分。

     

    全身全霊を込めて歌った。

     

    俺の行く末密かに暗示する人「ホネ―!!!!」

     

    ・・・。

    ・・・・・。

     

    「広島!ホネ―ちゃう、ハニーや!!!」

     

    当然、ボクのハニーは現れることもなく

    4年間という月日がただただ過ぎ去ってしまったのである。

     

    If...

    あの場に戻れるならば・・・

    ホネ―じゃなくてハニーだよ、とあの日の自分に

    言ってやりたい。

    ちゃんと勉強しておいたほうが良いぞ、と。

     

    新入生、新社会人の皆様に幸多からんことを祈って

    此度のコラムは結ぼうと思う。

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